ベルリン中央駅に入線する ICE 1型
目次
形式 | ICE 1型 |
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製造 | AEG, ABB, Henschel, Krauss-Maffei, Krupp, Siemens |
運用会社 | ドイツ国鉄 |
製造年 | 1989年 |
最高速度 | 280 km/h |
電気方式 | 15 kV 16.7 Hz AC |
車両 | B'oB'o |
編成重量 | 795t |
編成長 | 14両編成 : 358,000mm |
車両高 | 3840mm |
車両幅 | 3020mm |
製造数 | 60編成 (14両) |
乗車定員 | 743席 |
ICEの初代車両です。
1989~1994年にかけて60編成が製造され、1991年6月より営業運転を開始しました。
営業開始時の最高速度は250 km/hでしたが、
1995年に280 km/hに引き上げられました。
のちに一部編成は250 km/hに戻されています。
現在はニュルンベルク - インゴルシュタットの高速新線を走行する半数ののICE 1型が
最高速度280km/hで運行しています。
両端に運転席のある2両の機関車 (401型)、その間に12両の客車(801,2,3,4型)が連結されています。
なお、客車は最大14両連結することができます。
なお、ICE 2型の機関車、客車でも問題なく営業運転ができるようになっています。
2005年から08年にかけて更新工事が実施され、座席の取替、定員増加、編成内容の変更などが行われました。この工事によりICE 1型は2023年頃まで運行される予定です。
エシェデ事故
営業開始時の車輪は一体圧延車輪でしたが、走行距離が増えるにつれ車輪が楕円形に磨耗し、枕バネもコイルバネなので、ICE 2と比べて乗り心地が悪くなる問題が発生しました。解決するために、弾性車輪への取り替えを行われました。しかし、弾性車輪の外輪のたわみによる金属疲労で車輪の外輪が破断して分岐器に衝突することで脱線がおき大惨事となったエシェデ事故後、ICE 1の全車輪が一体圧延車輪に戻され、台車の枕バネも空気バネに変更となりました。この事故で1編成が廃車になっているので、現在は59編成が存在します。
401型
動力車(機関車)で先頭形状は試作車 (ICE V型) を基に、電気機器は120型機関車を基に設計されています。
インバータ制御方式で、定格出力1,200kWの三相交流誘導電動機を1機関車に4機搭載しています。
801型
1等車で、コンパートメントが3室、残りエリアはオープンサロン式です。
11, 14号車に連結されます。なお、10号車と13号車は欠番です。
802型
2等車で、コンパートメントが4室、残りエリアはオープンサロン式です。
1-7号車に連結されます。6号車にはコンパートメントがありません。
803型
9号車で、多目的スペースと乗務員室が設置されています。残りのエリアに2等席のオープンサロン式座席が設置されています。
804型
8号車の食堂車 (Bord Restaurant)です。
レストランとビストロがあり、中間部に厨房があります。
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所要時間が6時間以上の長距離路線の運用を中心に担当しています。
路線 | 所要時間 | 2等席運賃 |
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ミュンヘン - ハンブルク | 6時間10分 | EUR 150 |
ミュンヘン - ブレーメン | 6時間 | EUR 150 |
ハンブルク - チューリッヒ | 7時間40分 | EUR 180 |
ベルリン - インターラーケン | 9時間30分 | EUR 130 |
ドイツの新幹線 : ICE
ドイツの主要都市を高速で結ぶ
チケット、路線、時間、乗車方法
オープンサロンタイプとコンパートメントタイプがあり、 オープンサロンタイプが1+2列配置、コンパートメントタイプが6人掛けテーブルです。 座席はICE 3型 (403型)、ICE T型と同様のもので、ヘッド部の枕は大型のものが採用されています。 この枕は上下に調整することはできません。 リクライニング機能はありますが、座席の向きは変えられません。
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オープンサロンタイプとコンパートメントタイプがあります。 オープンサロンタイプの2+2列配置、コンパートメントタイプは6人掛けテーブルで座席のモケットは青色の布製です。 コンパートメントと通路の間はガラス扉で区切られており、 プライベートが確保される構造になっているので、家族連れに人気です。
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ビストロが設置されているので、軽食やドリンクを楽しむことができます。
軽食はビストロのテーブルで食べることができます。客車が12両あるので、
ビストロも非常に広々としています。座席はクロスシートとロングシートがそれぞれ用意されています。
LCD式車内案内板がデッキに設置されています。
停車駅、現在時刻、列車番号、速度などを確認することができます。
また、各座席の上には座席予約区間案内板が設置されています。
荷物置き場は車両の中央と端に設置されています。
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扉は自動で開かないので、扉開閉ボタンを押してください。
なお、乗車時に段差があるので注意が必要です。
段差付近は注意喚起のライトが設置されています。
両端の機関車にはパンタグラフが設置されています。
ICE 1型はスイスのバーセル、チューリッヒ、インターラーケンに乗り入れる運用を担当するので、
一部編成に集電舟の短いパンタグラフを増設、保安装置の追加工事が実施されています。
全編成がWifiに対応しています。
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