ICE T型 : DB

マインツに到着した ICE

マインツに到着した ICE

目次

  1. 概要
  2. 運用
  3. 1等席
  4. 2等席
  5. 車内設備
  6. 車外設備

概要

形式 411, 415型
製造 Siemens, Bombardier, Alstom
運用会社 ドイツ国鉄
製造年 1996年
最高速度 230 km/h
加速度 411型 : 0.5 m/s²
415型 : 0.48 m/s²
電気方式 15 kV 16.7 Hz AC
車両 411型
2'2'+(1A)(A1)+(1A)(A1)+2'2'+(1A)(A1)+(1A)(A1)+2'2 '
415型
2'2'+(1A)(A1)+(1A)(A1)+(1A)(A1)+2'2 '
編成重量 411型 : 368t
415型 : 273t
編成長 411型 : 184,400mm 415型 : 132,600mm
車両高 3910mm
車両幅 2850mm
製造数 411型 : 60編成 (7両)
415型 : 11編成 (5両)
乗車定員 411型 (Type1)
1等席 : 53席, 2等席 : 304席
411型 (Type2)
1等席 : 55席, 2等席 : 314席
415型
1等席 : 41席, 2等席 : 209席

機関車+客車で運行されているICやIRの置き換え、高速化することで所要時間を短縮するために導入されました。 在来線を高速で走行するために車体傾斜装置 (最大傾斜角は8度)を搭載している点が大きな特徴です。 車体傾斜装置はイタリア国鉄のETR460, 470型を基にしています。 最大傾斜角が大きので、車体はICE 3型などと比べて小さくなっています。

ICEでは最初の動力分散車で、7両編成の411型と5両編成の415型が存在し、 ICE T型 (Tは独Triebzug 英: multiple unit, 日 : 複数ユニット という意味です)と呼ばれています。

ICE T型とICE 3型(403型)は並行して開発が勧められたので、 先頭形状のデザインが非常に似ており、運転席後部に座席を設けている点や 座席 (モケットや枕)は同じです。 なお、2001年からは非電化区間対応の車両 ICE VT型 (Vは独 : Verbrennungstriebwagen, 日 : 気動車 という意味です) も登場しています。

試験 ~ 営業開始、トラブル
まず3両編成の試験車両として登場し、 需要を考慮して5両編成 (411型)、7両編成 (415型)が登場しました。 2編成の連結運転がされており、最大3編成の営業運転が可能です。 415型は1999年5月31日にシュトゥットガルト - チューリッヒで運行開始、 411型は1999年12月19日にベルリン - デュッセルドルフで運行開始しました。 2004年のハンブルク-ベルリン間の在来線高速化工事終了後は、 ICE T型の営業運転で初となる最高速度 230 km/hが開始されました。 2007年からはオーストリアのウイーンとフランクフルトを結ぶ路線に投入されたので、 オーストリア乗り入れ対応工事が行われたICE T型 15編成が オーストリア国鉄に売却され、4011型として運行に着いています。 2008年11月に車軸にヒビがみつかり、全編成が一斉点検されました。 そして2009年に1月より2年かけて全編成の車軸を取り替える工事が実施されました。

フランクフルト中央駅で発車を待つ ICE ベルリン中央駅 (地下)に到着した 411型 ミュンヘン中央駅で発車を待つ 411型 ウイーン中央駅に到着した ICE フランクフルト行き ICE ウイーン市内を走行する ICE

写真一覧

  • フランクフルト中央駅で発車を待つ ICE
  • ベルリン中央駅 (地下)に到着した 411型
  • ミュンヘン中央駅で発車を待つ 411型
  • ウイーン中央駅に到着した ICE
  • フランクフルト行き ICE
  • ウイーン市内を走行する ICE

運用

下記の列車は一部の運用です。 なお、ICE T型はフランクフルト - ケルンの高速新線を走行できないので、この区間は在来線を走行します。

路線 所要時間 2等席運賃
フランクフルト - ウイーン 7時間 EUR 150
ハンブルク - ミュンヘン 4時間30分 EUR 140
フランクフルト - ドレスデン 4時間10分 EUR 100
ベルリン - ミュンヘン 5時間10分 EUR 120
発車を待つ ICE

ドイツの新幹線 : ICE
ドイツの主要都市を高速で結ぶ

チケット、路線、時間、乗車方法

1等席

オープンサロンタイプとセミコンパートメントタイプがあります。 オープンサロンタイプは1+2列配置、セミコンパートメントは4人掛けテーブルです。 座席は403型と同様で、革製、ヘッド部の枕は大型のものが採用されています。 この枕は上下に調整することはできません。 リクライニング機能はありますが、座席の向きは変えられません。 ICE 3型 (403, 406型)と同じく運転席の後ろにも座席が設けられており、 運転席からの車窓を楽しむことができます。 ただし、運転席と客室の間は瞬間曇りガラスなので、 運転士の操作次第で真っ白になります。

1等席 1等席 4人掛けテーブル 4人掛けテーブル 4人掛けテーブル 運転席後部 運転席後部 運転席後部

写真一覧

  • 1等席
  • 1等席
  • 4人掛けテーブル
  • 4人掛けテーブル
  • 4人掛けテーブル
  • 運転席後部
  • 運転席後部
  • 運転席後部

2等席

大部分がオープンサロンタイプで、一部がコンパートメントタイプになっています。 オープンサロンタイプの2+2列配置、コンパートメントタイプはL字型の5人掛け座席でモケットは青色の布製です。 コンパートメント付近に車椅子スペースが設置されています。 1等席と同じく、運転席の後ろに座席があるので、全面展望を楽しむことができます。 また、デッキに補助席が設置されています。 補助席が設置されているICEはICE T型のみです。

2等席 4人掛けテーブル 運転席後部 コンパートメント 車椅子スペース 車椅子スペース 車椅子スペース 補助席

写真一覧

  • 2等席
  • 4人掛けテーブル
  • 運転席後部
  • コンパートメント
  • 車椅子スペース
  • 車椅子スペース
  • 車椅子スペース
  • 補助席

車内設備

車両中間部にビストロ車両が連結されており、 軽食やドリンクを楽しむことができます。 軽食は各座席、もしくはビストロ利用客向けの座席で食べることができます。 なお、登場時は立ち席型のBARのみが設置されていましたが、のちに現在のざせきが設置されたビストロ車両 (Boardrestaurant)に改造されました。

ICE 3型と同様のLED式車内案内板が車両の妻部とデッキに設置されています。 停車駅、現在時刻、列車番号、速度などを確認することができます。 各座席の天井部に座席予約区間案内板が設置されています。 ここに都市が表示されていたら、 その区間で予約されている方がいるのでその区間では指定席、 区間外は自由席になります。 なにも表示されていない場合は全区間で自由席です。 なお、当日の予約は反映されません。

車両端と車両中間部に荷物置き場が設置されています。 車両端の荷物置き場は大型なので、スーツケースはここにおいてください。

ビストロ 座席 (ビストロ) ビストロ ビストロ 座席 (ビストロ) 座席 (ビストロ) 車内案内板 車内案内板 座席予約区間案内板 荷物置き場 荷物置き場 荷物置き場 荷物置き場

写真一覧

  • ビストロ
  • 座席 (ビストロ)
  • ビストロ
  • ビストロ
  • 座席 (ビストロ)
  • 座席 (ビストロ)
  • 車内案内板
  • 車内案内板
  • 座席予約区間案内板
  • 荷物置き場
  • 荷物置き場
  • 荷物置き場
  • 荷物置き場

車外設備

先頭形状はICE Tに似ているが、最高速度 300 km/h以上なので、 より鋭い形状になっており、 カバー・前照灯・側窓の形状などで差異があります。 なお、半数近くのICEは連結運転が行われます。 ICE T型はICE T型、406型と連結運転が可能です。

車外案内板 車外案内板 乗車口 連結部 連結部 ICE ロゴ 先頭形状 パンタグラフ Boardrestaurant ロゴ

写真一覧

  • 車外案内板
  • 車外案内板
  • 乗車口
  • 連結部
  • 連結部
  • ICE ロゴ
  • 先頭形状
  • パンタグラフ
  • Boardrestaurant ロゴ