S103型 : RENFE

バルセロナ サンツ駅で発車を待つフィゲレス行き  AVE

バルセロナ サンツ駅で発車を待つフィゲレス行き AVE

目次

  1. 概要
  2. 運用
  3. 1等席
  4. 2等席
  5. BISTRO
  6. 車内設備
  7. 車外設備

概要

形式 S103 型
製造 Siemens
運用会社 スペイン国鉄
製造年 2006年
最高速度 350 km/h
電気方式 AC : 25kV 50Hz
車両 Bo′Bo′+2′2′+Bo′Bo′+2′2′ +2′2′+Bo′Bo′+2′2′+Bo′Bo′
編成長 25,700mm (先頭車) 24,200mm (中間車)
車両幅 2,950mm
製造数 26編成
定員 404席
スペインのレンフェ (Renfe) が運行する高速列車AVE用の動力分散方式高速鉄道車両で、 Siemens社の高速鉄道車両ブランド「Velaro」のシリーズです。 ドイツの新幹線 ICE3を基に製造されました。 マドリード - バルセロナでは、2時間半にわたり高速運転を実施するために、編成出力8000KWから8800kWへ増強されています。 また、夏場の高温にも対応するため、空調機能も強化されています。 従来AVEで運用されてきたS100型やS102型と比べると、動力分散方式により編成両端の動力車がない分、客室スペースが確保可能で編成当たりの定員が20%程度増加し、低速時からの加速度や登坂能力、エネルギー効率が良くなっています。 MT比は4M4T(M+T+M+T+T+M+T+M)で、電動車にはそれぞれ2つの動力台車を装備しています。 2006年にはマドリード - サラゴサ間での試験走行で、最高速度403.7km/hを記録しました。
発車を待つバルセロナ行き AVE

▲ 発車を待つバルセロナ行き AVE

S102型と並ぶS103型

▲ S102型と並ぶS103型

マドリードに到着したS103型

▲ マドリードに到着したS103型

サンツ駅を出発する AVE

▲ サンツ駅を出発する AVE

発車を待つAVE

▲ 発車を待つAVE

運用

AVEは下記の路線で運行されています。 その中でもS103型はマドリード - バルセロナ - フィゲレス、バルセロナ - マラガ等の路線に投入されています。
AVE 運行路線図
区間 所要時間 運賃
マドリード - バルセロナ 2時間30分 EUR 110.00
マドリード - セビリア 2時間30分 EUR 80.00
マドリード - マラガ 2時間40分 EUR 80.00
マドリード - バレンシア 2時間30分 EUR 80.00
マドリード - アリカンテ 2時間10分 EUR 70.00
バルセロナ - セビリア 5時間30分 EUR 120.00
バルセロナ - マラガ 5時間50分 EUR 120.00
ローマに到着したAVE

スペインの特急 : AVE
マドリード - バルセロナを結ぶ

チケット、路線、時間、乗車方法

1等席

8両編成のうち、3両が1等席です。 1+2列配置で、進行方向の各車両の最前列部分以外は、進行方向へ座席が向いています。 このため、進行方向の最前部分のみがボックス席となります。 座席は革製で、各ガラスで2列の座席が配置されています。 車両にはモニターが設置されており、 次の停車駅や走行速度等を確認することができます。 また、各座席にコンセントが設置されています。 なお、座席のヘッドレストの調整はできません。
1等席

▲ 1等席

4人席

▲ 4人席

2人席

▲ 2人席

ドイツのICE3型と同じく、運転席後部にも座席が設けられています。 ICEでは、前面展望を楽しめることが多いのですが、 AVEの場合は、駅での自爆テロ等があって以降、 鉄道のセキュリティが厳しくなったことから、 基本的にスモークがかかった状態となっています。 またこのエリアは、真下に台車があり防音性能が高くないので、 走行音が非常に大きいためあまりお勧めしません。
発車を待つバルセロナ行き AVE

▲ 運転席後部

2等席

座席は革製の2+2列配置です。 新型車両ということもあり、 各席にコンセントも設置されています。 1等席と同じく、基本的に座席は進行方向の向きとなっています。
2等席 (Quiet zone)

▲ 2等席 (Quiet zone)

2等席

▲ 2等席

4人席

▲ 4人席

運転席後部

▲ 運転席後部

車椅子スペース

▲ 車椅子スペース

Cafeteria

1等席と2等席の間の車両には、カフェテリアが設けられています。 どなたでもご利用でき、軽食や飲み物を購入することができます。 なお、AVEでは1等席 (Preference)を利用者に軽食の無料サービスを行っています。 朝、昼、夜、軽食の4種類があり、時刻表等で確認することができます。
軽食 (Preference 利用者向け)

▲ 軽食 (Preference 利用者向け)

軽食 (Preference 利用者向け)

▲ 軽食 (Preference 利用者向け)

軽食 (Preference 利用者向け)

▲ 軽食 (Preference 利用者向け)

カフェテリア (Cafeteria)

▲ カフェテリア (Cafeteria)

カフェテリア (Cafeteria)

▲ カフェテリア (Cafeteria)

車内設備

車内はドイツのICE3型をベースとしています。 ただ、ICE3型には設置されていない、通路上の車両の中央部分にも車内案内板が設置されています。
車内案内板

▲ 車内案内板

車内案内板

▲ 車内案内板

荷物置き場に関しても、大型のものが設置されています。 この大きさでも、満席の場合はスペースが足りません。 扉は自動では開きません。扉付近の扉開閉ボタンを操作する必要が有ります。
荷物置き場

▲ 荷物置き場

扉開閉ボタン

▲ 扉開閉ボタン

各座席には読書灯が設置されています。
ドア

▲ ドア

読書灯

▲ 読書灯

運転席後部の座席は、sala executiveという愛称が付けられています。
運転席後部 (sala executive)

▲ 運転席後部 (sala executive)

運転席後部 (sala executive)

▲ 運転席後部 (sala executive)

車外設備

ICE3型と同様の車外案内板が設置されています。 パンタグラフはシングルアーム式です。
車外案内板

▲ 車外案内板

AVE ロゴ

▲ AVE ロゴ

パンタグラフ

▲ パンタグラフ

乗車時にはステップを登る必要が有ります。 扉は自動では開かないので、扉付近の扉開閉ボタンを押してください。
乗車口

▲ 乗車口

扉開閉ボタン

▲ 扉開閉ボタン

混雑時間帯には、連結運転が実施されます。 なお、一部列車では片方を旅客として、もう片方を回送列車として運行している場合もあります。 先頭形状は丸みを帯びた美しさを持っています。
連結部

▲ 連結部

連結部

▲ 連結部

先頭形状

▲ 先頭形状