パリ リヨン駅に入線する TGV Lyria
目次
- 概要
- 運用
- 1等席
- 2等席
- BAR
- 車内設備
- 車外設備
概要
形式 |
TGV POS 型 |
製造 |
Alstom |
運用会社 |
SNCF, TGV Lyria |
製造年 |
2006-2007年 |
最高速度 |
320 km/h |
加速度 |
1.76 m/s 2 |
電気方式 |
AC : 25000V 50Hz
AC : 15000V 16.7Hz
DC : 1.5kV
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車両 |
Bo'Bo'-9*2'-Bo'Bo '
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編成重量 |
383t
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編成長 |
200,190mm
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車両高 |
3,420mm
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車両幅 |
2,904mm
|
製造数 |
19編成
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定員 |
1等席 : 120席
2等席 : 257席
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フランス国鉄 (SNCF)やTGVLyria社が保有する高速鉄道車両です。
LGV東ヨーロッパ線からドイツ鉄道 (DB) ・スイス国鉄 (SBB)方面への直通国際列車の運行を目的に開発され、2006年から2007年にかけて導入された。
現在はLGV南ヨーロッパ大西洋線でも運行されています。
POSはドイツ語のParis-Ostfrankreich-Süddeutschland(パリ・フランス東部・ドイツ南部)略語です。
両端2両の動力車、中間8両の連接客車(付随車)の10編成です。
4402編成は鉄道世界最高速度 574.8km/hを達成しました。
電気方式
SNCFの電化方式である交流25,000 V 50 Hz・直流1,500 V、
DB・SBBの交流15,000 V 16.7 Hzの3電源に対応しています。
動力車の形状はDuplex編成と同一の流線型で、運転台は車体中央に配置されています。
ただし構体は鋼製からアルミ合金製に変更されました。
動力車の制御方式は従来車両で実績のあるVVVFインバータ制御です。
ただし、制御装置の使用素子はGTOサイリスタからIGBTに変更されました。
主電動機についても三相誘導電動機に変更されています。
ブレーキ
ブレーキシステムは従来車の発電ブレーキ・電磁自動空気ブレーキに加えて回生ブレーキも追加されています。
動力車の基礎ブレーキ装置は踏面ブレーキのみです。
一方、客車は踏面ブレーキとディスクブレーキがそれぞれ装備されています。
保安装置はETCS Level2を搭載し、SNCF・ドイツ国鉄・スイス国鉄で採用されている既存の保安システムにも対応します。
車両構成
1等車 (Première classe) 3両、2等車 (Seconde classe) 4両、2等座席とBARの合造車1両で構成されます。
これらの車両は2電源対応Réseau編成からクリスチャン・ラクロワ (Christian Lacroix) デザインによる内装改修を施した上で転用されました。
これは、LGV東ヨーロッパ線系統の列車は既存のLGV南東線・LGV大西洋線・LGV北線と比較すると沿線人口が少ないため輸送需要も少ないと開業前に予測されたためです。
しかし、利用者は予想を上回り、現在ではLGV東線でもダブルデッカーのDuplexが多く投入されています。
なお、POSに客車を提供したRéseau車両の動力車は、新製されたダブルデッカー客車と組成され、TGV Réseau Duplexとして再び営業に投入されました。
▲ 発車を待つTGV Lyria
▲ パリ リヨン駅にて
▲ リヨン・パールデュー駅にて
▲ ジュネーブに到着した TGV
▲ 発車を待つ TGV
運用
フランス - スイスを結ぶTGV Lyriaの運用に就きます。
下記の図は路線図です。
区間 |
所要時間 |
運賃 |
パリ - チューリッヒ |
4時間 |
EUR 180.00 |
パリ - バーセル |
3時間 |
EUR 170.00 |
パリ - ローザンヌ |
3時間40分 |
EUR 150.00 |
パリ - ヌーシャテル |
4時間 |
EUR 150.00 |
パリ - ジュネーブ |
3時間10分 |
EUR 150.00 |
マルセイユ - ジュネーブ |
3時間30分 |
EUR 120.00 |
TGV Lyria / フランス - スイス
チューリッヒ、ジュネーブ方面
チケット、路線、時間、乗車方法
1等席
1+2列配置でオープンサロンとなっています。
一部の座席はセミコンパートメントとなっています。
座席幅は広く、クッション性も高いため座り心地がとても良いです。
デザインはグレーをベースに、一部座席がランダムに黄緑で、非常にスタイリッシュなデザインとなっています。
車椅子利用者向けの座席も設置されています。
▲ 1等席
▲ 4人席
▲ 2人席
セミコンパートメントタイプの座席です。
ガラスが設けられており、少しプライベートを感じる空間となっています。
▲ 1等席
▲ セミコンパートメント
▲ 1等席
▲ 車椅子座席
▲ 車椅子座席
▲ デッキ
▲ 補助席
2等席
オープンサロンのみで、2+2列配置です。
座席の向きは変えることができません。
機関車付近のエリアには、3人掛けのロングシートも設置されています。
このエリアは大人数グループ向けのエリアとなっています。
▲ 2等席
▲ 4人席
▲ 2等席
▲ 2等席
デッキ部には補助席が設けられており、どなたでも利用が可能です。
▲ 4人席
▲ 補助席
▲ 2等席
▲ 補助席
▲ 補助席
BAR
1等席と2等席の間の車両には、BARが設けられています。
どなたでもご利用でき、軽食や飲み物を購入することができます。
▲ BAR
▲ テーブル
車内設備
デッキと客室の間の扉の上にはLED式の車内案内板が設置されています。
ビジネスマンよりも旅行者の利用が多いため、
大型の荷物置き場が多く設置されています。
▲ 車内案内板
▲ 座席番号
▲ 荷物置き場
▲ 荷物置き場
▲ 荷物置き場
▲ 荷物置き場
車外設備
行き先、号車番号等を案内する車外案内板が設置されています。
客車の台車は連接台車となっています。
▲ 車外案内板
▲ ロゴ
▲ 連接台車
多くの列車が連結運転を行っています。
乗車時には段差があります。
扉は自動では開きません。扉上の扉開ボタンを押して下さい。
▲ 連結部
▲ パンタグラフ
▲ 乗車口
連接台車を履いているため、各車両の車両長は短くなっています。
▲ 1等席
▲ 2等席
▲ BAR